国土交通省はこのほど、2024年度の「都市景観大賞」を発表した。良好な景観の形成に資する普及啓発活動の一環として、1991年度から毎年実施しているもので、「都市空間部門」「景観まちづくり活動・教育部門」の2部門を設けている。今年度は都市空間部門の大賞(国土交通大臣賞)に山形県天童市の「天童温泉街地区」が選ばれたほか、同部門で特別賞1件、優秀賞3件が選ばれた。一方、景観まちづくり活動・教育部門では大賞はなく、特別賞1件、優秀賞2件の授賞にとどまった。
大賞の天童温泉街地区は、中央の舞鶴山(天童公園)と愛宕沼、周辺の湯上山の麓に広がる美しい自然に囲まれ、旅館、美術館、店舗、戸建住宅などが混在している地域。ユニバーサルデザインを理念に地域全体が統一感を持った景観となるよう、温泉組合が自主的にデザインコードを設定して共通の仕上げ、色彩、素材、天童地域の樹種を使用した改築等を進めた。独自性を保ちつつ調和のとれた都市景観が形成されており、バブル崩壊で全国の温泉街の多くが衰退するなか、景観デザインの力をフルに発揮し街をよみがえらせた理想的な成功例として評価された。
各部門の受賞活動名については以下の通り。
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