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【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 713】二重価格の賢い導入法(5) 青木康弘

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 前回に引き続き、二重価格の賢い導入法について紹介しよう。二重価格とは、地元客と地元以外の客で料金に差をつけることである。特に、訪日客の割合が高い観光地では、導入についての議論が活発になっている。しかし、クレームをきっかけに国際的なニュースになったケースもあるため、慎重に進める必要がある。

 二重価格導入の難易度は、宿泊施設の規模によって大きく異なる。最も導入しやすいのは、訪日客が多く訪れるエリアに立地する30室以下の小規模施設である。工夫次第で宿泊単価の高い訪日客のみを集客し、黒字化に必要な売り上げを確保できる。わざわざ単価の低い国内客を受け入れる必要がない。昔から直接予約してくれる国内リピート客を特別料金で受け入れても訪日客に知られることはない。このため、二重価格の導入は容易である。

 31室から99室までの中規模施設では、訪日客のみで高稼働を目指すことは難易度が高い。訪日客と国内客をバランス良く集客する必要があるが、メタサーチエンジンが旅行計画時の情報収集手段として利用されている現状では、根拠なく宿泊料金に差をつけることは不信感を買うことになる。

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